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【児童精神医学レオ・カナー】

アメリカ児童精神科医レオ・カナーは1943年に11名の子どもの症状を記述した「情動的交流の自閉的障害(Autistic Disturbances of Affective Contact)」の論文を発表しました。

これらの症候群を「幼児自閉症(early infantile autism)」と呼び、「自閉症」と略称しました。

更に「言葉の発達の遅れ」「コミュニケーションの障害」「対人関係・社会性の障害」「パターン化した行動、こだわり」などの自閉症の特徴と知的機能の発達の遅れをもつ障害で、3歳までには何らかの症状がみられるとされ、自身の名前をとってカナー型自閉症、カナータイプなどと呼ばれるようになりました。

(要約)

オーストリアで生まれ、後にアメリカに移住したレオ・カナーはアメリカ児童精神科の第一人者とされる精神科医。「自閉症=autism」という言葉は1943年に発表されたカナーの論文「情緒的接触の自閉的障害」(”Autistic Disturbances of Affective Contact”)で初めて使用され、彼の研究は今日の自閉症研究の基礎と言われている。それまでは統合失調症として括られていた症状の子供達のうち、とりわけ孤独を好み、コミュニケーションや対人関係の障害、特定の興味への異常な没頭などの症状が見られた対象に焦点が当てられ、注目を集めた。