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職場のマナーの習得方法 (その2)

【口ールプレイによる職場のマナーの習得】

職場のマナーの習得のために、ロールプレイによるトレーニングを取り入れている職場もあります。 

例えば、工レべーターの中で大声を出す、全てのフロアのボタンを押してしまう、周りに話しかけるといった「エレベーターの利用の仕方」に課題を抱えていた職場では、望ましいエレべーターの利用の仕方について何度かロールプレイを行いました。具体的には、参加者一人ひとりが望ましいと考える工レべーターの利用の仕方を実演し、それらを見た他の参加者が望ましい点を褒めたり、さらにこうすれば良くなるという点を指摘しあう形で進められます。

自分が褒められた点、他の参加者が褒められた点を認識する中で、どのような行動が適切かを習得します。

ロールプレイ後、エレべーターを利用した際には、マナーを守って利用できるようになり、他の部署からクレームが寄せられることもなくなりました。 

このようなロールプレイは、コミュニケーションの技法の習得に用いられることもあります。

例えば、「相手に自分の意見を伝えるとき、どのように伝えるか?」といった場面を設定し、実演をする中で、発せられた言葉に対して相手がどのように受け止めるか、わかりやすい言葉で伝えるにはどうすればよいかといったことを理解していきます。 

ロールプレイは通常はグループで行いますが、グループでの活動に抵抗のある社員については、指導者と社員がー対ーで

行うこともあります。 

抽象的な指示や暖昧な表現が苦手な発達障害のある人にとっては、具体的な場面を設定して実演するロールプレイを取り

入れることが効果的なことがあります。