5.指差ししない

発達障害支援アドバイザー協会
発達障害支援アドバイザー協会

幼い子どもが自分のほしいものを親に取ってほしいと思ったとき、「あれ取って」と言って、ほしいものの方向を指差しします。しかし、自閉症の子どもは、指差しをして要求することがあまりありません。

その代わりに、親の手首をつかんで、要求しているもののある所まで引っ張っていく行動がみられることがあります。こうした行為を、クレーンの「アーム」を操作する動きに似ていることから「クレーン現象」と呼んでいます。自分のほしいものを相手に伝えなければわかってもらえないということが理解できません。

自分がしてほしいと思ったことは、いちいち伝えなくても、自分以外の人にもわかってもらえているはずであるという思い込みがあるのです。

そのため、自分の要求を満たしてもらう行動を強く促そうと、相手の手首をつかんで連れて行くという行為に至るものと考えられています。