10.迷子になりやすい

発達障害支援アドバイザー協会
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自閉症の子どもは、外出先で親とはぐれて迷子になってしまうことがよくあります。

たとえば、関心の向くものを見つけると、躊躇なくそちらに行ってしまいます。ワーキングメモリーの働きに弱さがあるため、親と一緒にいる自分がはぐれてしまったらどうなるかという状況把握ができず、こうした行動をとってしまうのだと考えられます。

また、ふつうの子と異なり、自閉症の子は親とはぐれても、泣いたり、不安がったりすることがない場合があります。気になる対象物を見つけると、それに熱中してしまい、自分のおかれた状況には関心が向かなくなります。また、親に対する愛着がふつうの子と比べてあまり強くない傾向もあるため、親の姿が見えなくなり、ひとりきりになってしまっても、平気でいられることがあるのです。

子どもに、泣いたり、親を捜したりする様子がみられないことから、周囲の人も、迷子になっていると気づかないケースもあります。