11.パニックになりやすい

発達障害支援アドバイザー協会
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発達障害の子どもが起こすパニックとは、なんらかの理由で、自分の感情がコントロールしきれなくなり、大声をあげたり、物を投げつけたり、自分の腕をかんだり、頭を床や壁などにうちつけたりする行為のことです。

自閉症の子どもの場合は、感覚過敏のために、耐えられないほど不快な音があったり、人に触られたときに痛みを感じたりして、パニックに至ることがあります。

また、強いこだわりがあるために、熱中していることを妨げられたり、こだわっている方法を無理に変えさせられたりしたことで、パニックを起こしてしまうことがあります。

自閉症の子の特性をある程度わかっていれば、その子がどんな状況や場面で不快や不安、緊張を感じるかが予測できるため、パニックを起こすような事態にならないよう回避することができます。

ただし、子どもに対する理解が浅いと、パニックの原因となるような不快な状況、緊張を強いる事態を知らず知らずのうちに引き起こしてしまうことがあります。そして、実際にその子がパニックを起こすと、「理由もなく突然パニックを起こされた」と感じてしまうのです。

子どもがパニックを起こすときは、必ず、何か原因があるはずです。

本人から直接話を聞いたり、子どもの様子をよく観察したりすることで、パニックの原因はしだいにしぼられてくるでしょう。

パニックをたびたび起こしていると、気持ちが不安定になり、さらに、パニックを起こしやすくなります。パニックをできるだけ起こさずに済ませる配慮が欠かせません。