2.大人びた話し方をする

発達障害支援アドバイザー協会
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アスペルガー症候群の子どものなかには、ことばはよく知っていて、大人が使うような難しい表現を使ったり、ていねいな口調で話したりする子がいます。また、アナウンサーのような平板な語り口で、抑揚をあまりつけずにしゃべる子もいます。ことばに感情を込めることができないのです。

ふつうの子なら、「ねえ、ママ、そのおもちゃ取って!」と、「取ってほしい」という気持ちをぶつけて大きな声で叫ぶような場面でも、アスペルガー症候群の子は、「そのおもちゃを取ってください」と淡々と伝達するだけです。

同様に、相手が感情を込めて話すことばも、うまく受けとめられません。相手が抑揚をつけて話しても、うれしいのか、怒っているのか、そのことばの裏側にある気持ちを推しはかることができません。つまり、ことばで感情を伝え合うことが困難なため、コミュニケーションに支障が生じてしまうことになります。