パニックとは、全身を使って泣きわめいたり、周りにあるものを壊したりするような激しい興奮状態のことをいいます。
パニックを引き起こす原因はいろいろありますが、ひとつには、発達障がいの特性をもつ子どものなかには、想像力を発揮することが苦手なために、変化に対して不安を感じやすい子どもがいることがあげられます。その子にとって予期しないことが起こると、ほかの人にはささいなことでも、非常に動揺します。また、さまざまな感覚のかたよりをもつことが多いので、外からの刺激がスイッチとなることも少なくありません。パニックは周りの人を困惑させますが、一番困惑しているのは本人です。発達障がいの特性をもつ子どもは、「いつも同じであってほしい」と願っていますが、その思いからくるこだわりは、不安を回避し、いつも安全でいたいという「必死さ」でもあります。