発達障がいの特性をもつ子どものなかには「ちょっと、待って」が苦手な子どもがいます。例えば、授業中、先生が質間をしたら、手を上げて先生から指名されるのを待ちます。ところが、「考えてから行動する」ことにつまずきがある子どもは、先生の質間が終わらないうちに出し抜けに答えてしまったり、指名されていないのに答えてしまったりします。また、先生が「課題が終わった人から遊んでいいですよ」と言っても、課題が終わる前に遊んでしまいます。こうした様子がみられる子どもの多くは、元気で活発な印象があり、知的な遅れもともなわないことから、周囲から、「自分勝手な子」「ずるい子」と誤解されたり、叱られ続けたりすることがあります。すぐに行動してしまう特性に加えて、注意力が散漫になりやすい場合は、事故にあいやすくなり、ケガをすることも多くなります。