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ADHDの先延ばし傾向

先延ばし傾向はADHDに現れやすい傾向の1つである。

これはADHDの特徴である衝動性(思いついたことに真っ先に手を出してしまう)や不注意(気が散りやすい)などに原因があると考えられている。

最近ADHDには脳の時間処理に問題があることもわかってきた。

理性では重要だとわかっていても興味があることや目の前の刺激的な事を優先して取り組んでしまう。

また、先の見通しをうまく立てられないことや、時間感覚への乏しさも先送り癖に大きく影響している。

締め切り日自体は認識していても、そこまでに至る計画や段取りが立てられない。

あと何日、何時間という認識も薄いため、本当にギリギリになるまで追い詰められていることに気づけない。

たとえば、「12時までにやっておいて」と言われても、急げばいいのかゆっくりしていいのか判断がつかなかったりする。

それは日付単位でも同じことで、「締切りは来月の4日です」などと言われても自分にどの程度時間が与えられているのか、うまく実感できないのです。

ADHDに多いのが、追い詰められると急に能力を発揮して、集中して一夜漬けで何とかしてしまうタイプだ。

しかし、これによって「追い詰められればできる」という誤った成功体験が根づき、余計に締切リ間際まで仕事を進めない習慣がついてしまうこともあるので、好ましくない。