ADHDの行動特性は、自分自身をうまく制御できない(実行機能がうまく働かない)ことが原因で生じるものです。
具体的には、注意を向けなければならない対象に自分の注意を向けることができない、ある衝動がわき起こったときに、行動を起こす前にやってもいいかどうかを、一瞬立ち止まって考えることができない、いま自分が何に取り組まなければならないかということを意識し続けることができない、忘れてはならないことを記憶にとどめておくことができない、といった具合です。
こうした行動特性のために、学校では、先生の指示に従えなかったり、授業の内容がよく理解できなかったりといった不都合が生じます。
また、がまんができなかったり、衝動が抑えられなかったりすることで、「わがままな子」「乱暴な子」といった誤解を受けやすく、友だちとの関係がうまく築けないこともあります。