こんにちは。発達障害支援アドバイザー協会代表理事の白石です。32年にわたり福祉事業に携わってきた経験から、今日は職場での発達障害者との関わり方についてお話しします。
こんな悩みはありませんか?
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発達障害のある社員とない社員の間でコミュニケーションギャップを感じる
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発達障害のある社員の能力を十分に活かせていない気がする
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チーム内で理解不足による軋轢が生じている
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発達障害者雇用を進めたいが、現場の受け入れ態勢に不安がある
なぜチームの分断が起きるのか?
発達障害を持つ社員が増える中、最も大きな課題となっているのが「チームの分断」です。
その主な原因は、発達障害に対する理解不足にあります。たとえば、ASD(自閉スペクトラム症)の方は、相手の気持ちを読み取ることが苦手な特性があります。これを「わがまま」と誤解してしまうと、チーム内での軋轢につながってしまいます。
チーム分断を防ぐための3つのポイント
1. 特性を活かした役割分担を
実は、発達障害のある方々には、定型発達の方々を上回る能力を持つ場合が少なくありません。
私の施設では、発達障害のある事務員の方が、通常の2倍以上のスピードで業務をこなし、前年比1100%の経常利益を実現した例があります。重要なのは、その方の得意分野に合わせた業務配分でした。
2. 明確なコミュニケーション方法の確立
発達障害の方との効果的なコミュニケーションには、以下のような工夫が有効です:
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指示は一度に1つずつ
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具体的な数値や期限を明示
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可能な限り視覚化(文字や図での提示)
3. 相互理解を深める環境づくり
チーム全体で発達障害への理解を深めることが重要です。これにより:
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誤解による摩擦を防止
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それぞれの強みを活かしたチーム作りが可能に
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働きやすい職場環境の実現
成功事例:A社での取り組み
ある企業では、発達障害のある社員のために作成したマニュアルが、全社員の業務効率向上につながりました。このように、発達障害者への配慮は、組織全体にポジティブな影響をもたらすことがあります。
まとめ:インクルーシブな職場づくりのために
発達障害の有無に関わらず、全員が活躍できる職場づくりは決して難しいことではありません。重要なのは、適切な理解と具体的な施策の実施です。
そして、このような職場づくりは、単なる社会貢献ではありません。多様な人材の能力を最大限に引き出すことで、企業の競争力向上にもつながります。