こんにちは。発達障害支援アドバイザー協会代表理事の白石です。32年の福祉事業経験から、今日は発達障害のある方を含むチームでの効果的な目標設定について、具体的な方法をお伝えします。
こんな課題で悩んでいませんか?
チーム全体の目標を個々の社員にどう落とし込めばよいか分からない、発達障害のある社員の能力を最大限に引き出せていない、そんな悩みをお持ちではないでしょうか。チームメンバー間で目標達成への意識にばらつきがあったり、全員が達成感を得られる目標設定が難しかったりする状況も多いのではないでしょうか。
なぜ通常の目標設定が上手くいかないのか
発達障害のある方の中には、大きな目標を自分事として捉えることが難しい方がいます。また、抽象的な目標は具体的な行動に結びつけにくい特性があります。
しかし、これは決してデメリットではありません。むしろ、適切なアプローチで素晴らしい成果を上げることができます。
効果的な目標設定の3つの柱
1. スモールステップによる目標分解
青山学院大学の駅伝部でも採用されているこの手法は、発達障害のある方との目標設定に特に有効です。最終目標を具体的な小目標に分解し、達成可能な順序で組み立てていきます。各ステップの達成基準を明確にすることで、着実な前進が可能になります。
2. 個々の強みを活かした役割設定
私の経験では、発達障害のある方々は特定の分野で驚くべき能力を発揮することがあります。たとえば、ASDの方は正確な数値管理や在庫管理が得意な傾向があり、ADHDの方は創造的なアイデア出しやプロジェクト立ち上げで力を発揮することが多いです。このような個々の特性を活かした目標設定が重要です。
3. 視覚化された進捗管理
目標達成のプロセスを「見える化」することで、チーム全体の一体感が生まれます。目標達成までの工程表を作成し、進捗状況を視覚的に共有することで、チームメンバー全員が現状と目標を明確に理解できるようになります。
成功事例:25%ルールの活用
ある企業では、全体目標の25%達成を最初のマイルストーンとして設定しました。この取り組みにより、初期の成功体験を得やすくなり、チーム全体のモチベーション向上につながりました。段階的な目標達成が実現し、最終的には当初の目標を大きく上回る成果を上げることができたのです。
チーム全体の成長につながる目標設定
適切な目標設定は、発達障害のある方だけでなく、チーム全体のパフォーマンス向上につながります。各メンバーの強みを最大限に活かし、チーム内のコミュニケーションを促進することで、達成感の共有による一体感が生まれていきます。
さらなる成果向上のために
これらの目標設定方法は、理論だけでなく、実践的なノウハウとして確立されています。より詳しい手法や、現場での具体的な活用例については、私たちが提供している60分のオンラインセミナーで詳しくご説明しています。VRを使った体験を通じて、発達障害のある方の視点からの課題理解も深めていただけます。